一日という概念には、どこか脆いものがあります。それは訪れ、展開し、そして消え去ります。ほとんどの日は気づかれることなく過ぎ去り、数週間、数ヶ月へと移り変わっていきます。しかし、偶然の出会い、つかの間の気分、突然の明晰な瞬間など、いつまでも残る日々もあります。

ichinichi.studioはこのリズムの中で生きています。一枚のシャツ、一日。それぞれのデザインは、リリースされた24時間だけの存在です。明日には消え去り、日記から切り取ったページのように、記憶やアーカイブへと折り畳まれていきます。

この一時性は喪失ではなく、存在そのものに関係する。何かが二度と戻ってこないと知ることは、それをより明確に認識することだ。シャツはもはや単なる物ではない。それは時の印であり、感情のカプセルであり、二度と戻らない一日の静かな記録なのだ。

ストリートウェアは往々にして、定番、定番品、エッセンシャルといった永続性を謳います。しかし、ichinichiではその逆を選びます。大切なのは、永遠に所有することではなく、今を体験することです。

一枚のシャツ、一日。生地は色褪せ、インクは柔らかくなるが、思い出は消えない。