沈黙の形
沈黙は空虚なものではない。形を持っている。部屋中に広がり、隅々まで響き渡り、言葉と言葉の間に漂う。
東京では、誰も話さない電車の車内で静寂が訪れる。ニューヨークでは、音楽が始まる前のひととき、交通が再び混雑する前のひと息など、まれなひとときの中に静寂が訪れる。どんなに騒がしい街でも、静寂が形づくられる空間は必ず存在する。
デザインには静寂がある。レイアウトにおける余白。グラフィックの周りのネガティブスペースの休止。何かを言わずに残す抑制。静寂がなければ、形はバランスを失ってしまう。
ichinichi.studioでは、静寂が私たちの作品を形作ります。シャツには、たった一つの言葉、一つの線、一つのイメージが込められているかもしれません。そして、そのシャツを囲む空間が、より強い力を与えます。静寂はデザインを弱めるのではなく、むしろ定義づけるのです。
沈黙の形は存在の建築物です。そこに存在しないものも、存在するものと同じくらい重要であることを示しています。