記憶としてのアーカイブ
どのシャツにも流行の時がある。そして、ラジオからフェードアウトする曲のように、静かに過去の中へと消えていく。
ichinichi.studio では、アーカイブは単なる保管場所ではありません。時間の記録です。それぞれのデザインは、ある瞬間の感情の断片であり、その瞬間を反映し、発表された日のささやかな響きです。アーカイブは単なる在庫ではなく、記憶の宝庫です。
ここには、永遠と無常の緊張関係が存在します。落下は一瞬ですが、アーカイブは残ります。そこは博物館であると同時に墓地でもあります。かつてあったものを再び訪ね、もはや手に入らないものの魅力を感じる場所なのです。
希少性は欲望を生み、記憶は意味を生む。アーカイブを振り返るのは、古いノートをめくるのと同じ。一枚一枚のシャツが、あなたがどこにいたのか、何を感じていたのか、そしてどんな人間になりつつあったのかを思い出させてくれる。
アーカイブは、ファッションとは今何を着ているかということだけではなく、かつて何を選んだか、何を逃したか、そして何を記憶し続けているかということでもあることを思い出させてくれます。