ネオンの光は単なる電気ではない。記憶とともに響く。雨に照らされて光るラーメン屋の看板、赤と青の点滅で人を惹きつけるカラオケバー、午前2時でも安心できるコンビニエンスストア

しかし、ネオンは永遠には続かない。蛍光灯は暗くなり、文字は消え、かつて夜を切り裂いた輝きは薄れ始める。残るのは静かなノスタルジア――看板そのものよりも長く残る光の残像――だけだ。

東京の路地は今もネオンに彩られ、その色が水たまりのように滲んでいる。ニューヨークでは多くの看板が消え、デジタルスクリーンに取って代わられ、より鮮明でありながら冷たくなっている。消えゆくものこそが、より温かく、より人間味あふれるものなのだ。

ichinichi.studioでは、ネオンの消えゆく輝きをデザインに取り入れています。シャツは、明るさと薄暗さ、騒々しさと静けさ、現在と記憶、そのバランスを保つことができます。不完全さも物語の一部となるのです。

街の明かりは、美しさは明るさだけにあるのではないことを私たちに思い出させてくれます。時には、暗闇の直前の瞬間にこそ美しさが宿るのです。